Trace for Business 技術資料

Morpholio Traceの管理対象App構成

従業員による設定なしで、サインイン、プライバシー、ストレージ、AI、エクスポートに関する企業ポリシーを設定できます。

概要

このガイドは、管理対象のiPhoneおよびiPadデバイスにMorpholio Traceを導入するIT管理者とオフィスのテクノロジー責任者を対象としています。TraceはAppleのManaged App Configurationチャネルに対応し、起動時およびAppがフォアグラウンドに戻るたびに組織の設定を読み込みます。

要件: iOS 16またはiPadOS 16以降で動作するTrace 6.91以降。TraceのバンドルIDはcom.morpholioapps.traceです。

Appのインストール

Apple App Storeから「Morpholio Trace - Sketch CAD」をインストールします。同じAppを一般ユーザーと法人ユーザーの両方が利用でき、管理対象デバイスには無料で割り当てられます。Appleによる無料Appの割り当てはインストールのみを対象とし、Vectorworks Customer Portalで割り当てる有料のTrace for Businessシートとは別です。Trace for Businessの機能が有効になるのは、有効なVectorworksサインインと割り当て済みシートの両方を持つ従業員に限られます。

従業員はSign in with Vectorworksを選択して、Vectorworks Customer Portalで割り当てられたTrace for Businessライセンスを有効にします。この操作では従業員のVectorworksアカウントを使用します。trace.requireVWDomainを使用すると、Vectorworksサインインを唯一のログインオプションにできます(推奨)。Vectorworksでサインインしたユーザーには、以下のいずれかのキーを適用すると、Managed Accessと確認に構成が表示されます。

Traceをすでにお使いですか? Vectorworksでサインインした後、Settings → Transfer Projects From Another Accountを開き、以前のTraceアカウントからローカルプロジェクトをコピーまたは移動します。フォルダは維持されます。iCloudプロジェクト、Recently Deleted内の項目、サンプルは対象外です。

サポートされるキー

すべてのキーは任意で、互いに独立しています。trace.managedは情報表示のみを目的とし、他のポリシーを有効化したり、その適用条件になったりするものではありません。Booleanキーのデフォルトはfalseです。

キー デフォルト 効果
trace.requireVWDomainBooleanfalseVectorworks SSOを唯一のログイン画面とし、一般ユーザー向けのログインおよびサブスクリプション手順を削除します。trace.managedは必要ありません。
trace.managedBooleanfalseManaged Accessに管理対象導入を示すマーカーを表示します。制限、ログイン、ストアの動作には影響しません。
trace.disableAIBooleanfalseAI ScaleとAI Stencilsを無効にし、新規プロジェクトの選択肢からRoomPlanを除外します。
trace.disableICloudBooleanfalseSettingsからiCloud Syncを削除し、Traceの設定から有効にできないようにします。デバイスのローカルストレージは引き続き利用できます。
trace.disableExportFormats文字列の配列エクスポートの選択肢を非表示にします。サポートされる値はpdfpsddxfpngjpgです。
trace.restrictFileDestination文字列制限なしvectorworksではVectorworks Cloudのみ、sharesheetではシステム共有シートのみを許可します。
trace.disableTelemetryBooleanfalseFirebase、Morpholioテレメトリ、運用プッシュ通知を無効にします。保存済みのTrace利用状況データと未送信のクラッシュレポートは消去されます。

キーの定義

trace.requireVWDomain

管理者が設定する内容: Boolean値。Vectorworks SSOのログイン画面を必須にするにはtrueに設定します。

ユーザーに表示される内容: ログイン方法はSign in with Vectorworksのみになります。Facebookなど、一般ユーザー向けのサインイン方法は表示されません。一般ユーザー向けの購入、復元、アップグレード画面は表示されなくなりますが、通常のオンボーディングとサンプル選択は引き続き利用できます。

実際の効果: このポリシーはtrace.managedなしで機能します。認証済みのユーザーに再サインインを強制するのではなく、ログイン経路を変更します。

trace.managed

管理者が設定する内容: Boolean値。Traceの導入が組織によって管理されていることを示すにはtrueに設定します。

ユーザーに表示される内容: Managed AccessのMDM Managed行に、構成済みの状態が表示されます。

実際の効果: これは状態を示すマーカーにすぎません。制限はこのキーがなくても機能し、このキーを設定してもログイン、サブスクリプション、ストレージ、エクスポート、AI、テレメトリの動作は変わりません。

trace.disableAI

管理者が設定する内容: Boolean値。TraceのAI機能を無効にするにはtrueに設定します。

ユーザーに表示される内容: スケールツールではAI Scaleの代わりに手動スケール入力が開きます。AI Stencilsは利用できず、RoomPlanは新規プロジェクトの選択肢から除外されます。

実際の効果: この制限が有効な間はAI機能を利用できず、TraceはAI処理を実行しません。

trace.disableICloud

管理者が設定する内容: Boolean値。iCloudプロジェクト同期に関するTraceの設定を削除するにはtrueに設定します。

ユーザーに表示される内容: Trace SettingsにiCloud Syncセクションが表示されなくなります。デバイスにローカル保存されているプロジェクトは引き続き利用できます。

実際の効果: この制限が有効な間、Trace内の設定経路からiCloud Syncをオンにしようとしても拒否されます。このキーはローカルのプロジェクトストレージを無効にしません。

trace.disableExportFormats

管理者が設定する内容: pdfpsddxfpngjpgを任意に組み合わせた配列。

ユーザーに表示される内容: 制限された形式はTraceのエクスポート選択肢から削除されます。プロジェクト形式以外のすべてのエクスポート選択肢を制限した場合、該当するエクスポート項目を利用できないことがあります。

実際の効果: 照合では大文字と小文字を区別しません。TraceではPNGとJPGを1つの画像エクスポートオプションとして表示するため、pngまたはjpgのいずれかを指定すると、この共通オプションが非表示になります。省略した場合または空の配列を指定した場合は、すべての形式を利用できます。

trace.restrictFileDestination

管理者が設定する内容: 文字列vectorworksまたはsharesheet

ユーザーに表示される内容: 選択したエクスポート形式が許可された出力先に対応している場合、エクスポート画面にはその出力先だけが表示されます。

実際の効果: vectorworksはVectorworks Cloudを許可し、システム共有シートをブロックします。sharesheetはシステム共有シートを許可し、Vectorworks Cloudをブロックします。照合では大文字と小文字を区別しません。値がない場合、空の場合、またはサポートされていない場合は制限されません。

trace.disableTelemetry

管理者が設定する内容: Boolean値。組織のテレメトリを無効にするにはtrueに設定します。

ユーザーに表示される内容: テレメトリの環境設定項目は追加されません。Managed Accessには組織の設定が表示され、プッシュは無効と示されます。また、Traceはプッシュ通知の許可を要求しません。

実際の効果: Traceはテレメトリと運用プッシュサービスを停止し、ローカルに保存されたTrace利用状況データと未送信のクラッシュレポートを消去します。ポリシー変更後にクラッシュレポートを確認する際は、Traceを再起動してください。

制限とデフォルト

  • すべてのキーは任意です。制限キーはtrace.managedとは独立して適用されます。
  • trace.disable... Booleanキーでは、trueにすると該当する機能が無効になります。falseまたは省略時は通常の動作が維持されます。
  • trace.disableExportFormatsのデフォルトは空の配列です。形式識別子は小文字に正規化されます。
  • trace.restrictFileDestinationによる制限はvectorworkssharesheetに対してのみ適用されます。それ以外の値は制限なしとして扱われます。
  • Traceはフォアグラウンドに移行したときに管理対象構成を更新します。更新後に生成されるコントロールとワークフローには、現在のポリシーが適用されます。

テレメトリポリシー

trace.disableTelemetrytrueに設定すると、Traceによるテレメトリの収集と送信が停止します。また、保存済みのTrace利用状況データと未送信のクラッシュレポートが消去され、運用プッシュのセットアップが無効になります。クラッシュレポートに関する変更は次回起動時に反映されるため、テレメトリポリシーの変更をテストする際はTraceを終了して再起動してください。

Jamf Pro

Jamf Proで管理対象とするApp Store版Traceでは、App Configurationに次の推奨例を使用できます。

<dict>
	<key>trace.requireVWDomain</key>
	<true/>
	<key>trace.managed</key>
	<true/>
</dict>

JamfのAppConfig GeneratorTrace AppConfig Specをアップロードすると、対応する設定を選択してMDM用の構成を書き出せます。この仕様ファイル自体はデバイスには送信されません。

Jamfでは、既存のTraceインストールを管理対象にできます。これによりAppの管理状態は変わりますが、Traceアカウントが変更されたり、プロジェクトが移動されたりすることはありません。登録方法ごとの要件については、JamfのConverting an Unmanaged App to Managedドキュメントを参照してください。

Microsoft Intune

Microsoft IntuneのiOS/iPadOS Managed devices構成ポリシーでは、Traceに次の値を推奨します。

構成キー 値の型
trace.requireVWDomainBooleantrue
trace.managedBooleantrue

文字列"true""false"ではなく、ネイティブのBoolean型を使用してください。

Managed Accessと確認

Vectorworksでサインインしたユーザーには、プロジェクトのサイドバーにManaged Accessが表示されます。組織の設定は読み取り専用です。構成済みの値には現在の状態が表示され、省略されたTrace設定はNot Setと表示されます。

導入を確認するには、次の手順を実行します。

  1. 対象のTraceビルドを実行しているテストデバイスに、管理対象App構成を割り当てます。
  2. 構成が読み込まれるように、Traceを起動するかフォアグラウンドに戻します。
  3. Managed Accessで2つのベースライン値を確認します。
  4. 必要に応じてサインアウトし、Vectorworks SSOが唯一のログイン画面であること、一般ユーザー向けサブスクリプションUIが表示されないことを確認します。
  5. 組織が構成した追加の制限対象ワークフローをそれぞれ実行して確認します。
  6. trace.disableTelemetryを変更した後は、クラッシュ収集を確認する前にTraceを終了して再起動します。